2007年9月1日土曜日
「夜市」に客足奪われ… ススキノ飲食店が閑古鳥
道内一の歓楽街である札幌・ススキノの飲食店が、一日まで三日間開かれている「すすきの夜市」に客足を奪われ、閑古鳥が鳴いている。歩行者天国の屋台での一次会だけで帰ってしまう客が多いからだ。「夜の街に活気を取り戻す」との狙いは成功したものの、肝心の飲食店の売り上げには結びつかない皮肉な事態に、関係者は頭を悩ませている。 午後六時半。ビルのネオンが輝きを放ち始めた駅前通の歩行者天国は、会社帰りのサラリーマンなどで混雑。沿道には三十五の屋台が並び、道内九市町の物産市は黒山の人だかりだ。札幌市西区の会社員浜島良男さん(59)は赤ら顔で「値段も良心的でおいしい」と話した。 夜市は昨年、札幌市やススキノの飲食店代表者らでつくる実行委が初めて企画。新たなイベントの誕生で、六-九月のススキノは毎月、イベントが続き、青木一晃実行委員長(青木商事社長)は「街の活気をより強くアピールできる」と言う。 しかし、周辺の飲食店に入ると、歩行者天国のにぎわいがうそのよう。 夜市が終わった午後十時。沿道のビルの、あるスナックの客はゼロ。店主の男性(62)は「屋台で十分に飲み食いするのか、二次会に来てもあまり金を使わず帰る」と嘆く。 別のビルでバーを経営する男性(60)はカウンターでテレビを見ていた。「最近のお客さんは、地下鉄やJRで帰りたがる。夜市の終了が午後十時では『二次会に行ってもゆっくりできない』と、店に寄ってくれない」 こうした飲食店経営者の不満を裏付けるデータがある。札幌市が昨年、飲食店経営者を対象に実施した調査では、イベント協力について「難しい」が61%と、「少額の費用負担なら協力」(21%)、「費用負担以外で協力」(16%)を大きく上回った。 ススキノの飲食店は約三千五百店。青木委員長は「夜市の開催自体を知らない経営者もまだ多い」と周知不足を認める一方、「イベントは繁華街に人を呼び込むのが狙い。各店は、上手に利用して自分の店に客を呼び込んでほしい」と訴える。 まちづくりコーディネーターで札幌国際大観光学部の吉岡宏高准教授は「イベントでにぎわいを創出する狙いは間違っていない。ただ、主催者側と飲食店主たちがもっと意思疎通を図りながら、イベント効果を生かす方法を考えていくことが大事だ」と話している。 (北海道新聞 引用)
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